『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』の感想【オードリー若林さんエッセイ】

表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬雑記
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今や多くのテレビ番組に出演しているオードリーの若林さん。

オードリーとしての漫才だけでなくフリートークも面白いですよね。

 

本記事ではオードリー若林さんのエッセイ『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』の読書後の感想と、どんな人におすすめしたいかをつづります。

 

この本を読めば、皆さんもキューバに行きたくなり、人生や自分の価値観を見つめ直すきっかけになります。

この本をおすすめしたい人

・資本主義社会の競争に疲れた人
・今なんとなく働いたり、学校に行っている人
・キューバに行きたい、行く予定がある、興味がある人

 

隣の人
トゥース

第3回斎藤茂吉賞も受賞してるぞ!

 

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表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬の感想

「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」は”旅エッセイ”

まず、このエッセイは”旅エッセイ“と言うジャンルです。

イメージは紀貫之の「土佐日記」みたいなのと同じジャンルやと思ってください。

知らんけど。

 

小説のようなタイトルですが、小説ではありません。

ただの売れてる芸人の「キューバ旅行紀」でもありません。

 

オードリー若林さんの”見たキューバ”、”感じたキューバ”、”人生観”、さらには若林さん自身の”人生”の一部まで描かれています。

 

読む前はキューバのこと知りたいな。と言う程度で購入しましたが、読書後はキューバへ行きたくなりました。

さらに、オードリー若林さんがもっと好きになりましたし、自分の人生を少し見つめ直すきっかけにもなりました。

 

社会主義国キューバから学ぶ資本主義の表と裏

オードリー若林 キューバ

この本を読んでなかったら多分、気がついてなかったですが、キューバって広告の看板がないんです。

社会主義なので当たり前なんですけど、街も電車もどこでも広告に囲まれている自分たちにとってはとっても新鮮な景色です。

東京にいると嫌と言うほど、広告の看板が目に入る。それを見ていると、要らない物も持っていなければいけないような気がしてくる。必要のないものも、持っていないと不幸だと言われているような気がぼくはしてしまうのだ。ーーーP.103

広告に囲まれた日本で、自分は欲しいものをしっかり買っているのか。

売り文句に乗せられて買っただけのものはないか。

必要なものだけ持っているか。

 

まさに自分は資本主義の国で、資本家の資本になっているだけではないかと感じます。

仕事をめちゃめちゃ頑張って、めちゃめちゃお金をもらう。

それでめちゃめちゃ買う、あるいはめちゃめちゃ貯金する。

資本主義に与えられたその自由は、知らない間に暗黙の了解でみんなが目指すべきゴールになっているのかも。

お金を抜きで何が幸せかって考えないとダメですね。

 

日本の自由競争は機会の平等であり、結果の不平等だろう。キューバの社会主義は結果が平等になることを目指していて、機会は不平等であるといえるのかもしれない。ーーーp.149

社会主義ってなんとなく資本主義よりも劣っているイメージを持って生きてきたけど、実際どうなんやろう。

少なくとも、キューバの人たちはアメリカや、他の国の人たちと同じように笑ってたし、楽しそうでした。

 

自分が社会主義の国に生まれて、住む家は国から与えられたものだったら?

どんな職業に就いて、どの地位まで上がれるのか決まってたら?

 

それでも幸せに過ごせてるんやろうか。

 

命を「延ばす」現代人と命を「使う」キューバ革命家たち

革命広場

「明日死ぬとしたら、行き方が変わるのですか?あなたの今の生き方はどれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」と言うゲバラの名言がある。ーーーp.74

早く金曜日にならへんかな、と思う平日。

仕事が嫌で妙にむかむかする日曜日の晩。

めんどくさいから、明日やろう。と放ったままのこと。

 

今、僕はどれくらい本気に今日を生きてるんやろう。

何かを変えようと命を使ったことはあるんやろうか。

朝ごはんすら習慣やからと、食パン以外に変えられない僕と、キューバという国を変えた学生たち。

時代が時代で、僕はなんとなくで過ごしてても、なんとなくの範疇で幸せを享受できて、何かが起こっても、誰かが代わりに声を上げてくれる。

そんな世の中にいます。

命を使えば、人生はもっと輝くんかな、と思わされます。

日本で生きるぼくの命のイメージは「平均寿命まで、平均よりなるべく楽しく生きる」ことなのではないかと、そんなことを初めて考えた。ーーーp.74

僕には何か人に語れるような人生の大きな挑戦や失敗はありません。

これからも人生が大きく分かれるような時は、たぶん安全な方に行く。

カレーも1辛以上は頼まへんし、ラーメンは麺固め、ネギ普通、スープ普通って言い続ける。

 

平均寿命まで、予想できるくらいの人生をなんとなく過ごすのやろう、と思ってます。

ゲリラ戦で命を懸けて戦って、革命を成し遂げた男たちに引け目を感じる必要はない。だけど、ぼくは革命博物館で「命を使いたい。」と思った。それぐらい、彼らの生には私欲を超えている者特有の輝きがあった。ーーーp.74

時代が違うし、僕たちは何かを成すために命をかける必要はないです。

人生をかけなくてもいいです。

でも、週末くらい、平日の夜くらい、寝る前くらい、何かに「命を使う」のもいいんじゃないかと思います。

 

キューバから感じる生き方の本質

元々、人間は競争したい生き物なのかもしれない。

元々、良い服が着たい生き物。

元々、良いものが食べたい生き物。

元々、良い家に住みたい生き物。ーーーp.149

国からたくさんのモノを与えられ「結果が平等になった」社会主義国のキューバ。

国からたくさんの選択肢を与えられ「機会が平等になった」資本主義の日本。

どちらにしても「周りよりも」「現状よりも」良くありたいと願うのが人間だと、若林さんは感じます。

 

この本質が資本主義の歯車であるような気がします。

つまり、人間の本質を制度化したものが資本主義なんかなあと。

社会主義の国で資本主義の本質のようなものを感じるのは、まさに表裏一体。

制度は常に人間の上に成り立ってるんやな、という感じです。

 

僕自身、何を求めて生きてきたのか。

何のために大学を出て、何のために、大学院を出て、何のために働くのか。

「高級車に乗りたい」「豪邸に住みたい」じゃなくても、「たまにいいご飯を食べる」「年に1回旅行する」っていう控えめそうな願望も、もしかしたら資本主義にどっぷり浸かった僕だから思うことなのかもしれません。

 

アメリカとの国交が回復して、キューバでもWi-Fiの整備が進んだり、私営のレストランも増えています。

それでもWi-Fiはまだまだ満足には使えませんし、公園は昼夜、人で賑わっていました。

今や世界中でスマホが普及しているので、街ゆく人々がスマホを見ながら”歩いていない”光景がすごく新鮮でした。

現地人も観光客もみんな、誰もそんな人がいません。

そして作中にもあるようにマレコン通りは毎日、恋人、仲間、家族で集まって話をしています。

>>キューバでWiFiを使うときの注意点【WiFiカードを使おう】

 

キューバの街全体にはまだWi-Fiが飛んでいない。だから、みんな会って話す。人間は誰かと会って話をしたい生き物なんだ。ーーーp.193

資本主義は人間の本質を制度化したものではないか、と上で言いました。

その本質が社会主義のキューバの人々に現れているんじゃないかなと。

そして、そのさらに本質が誰かと話をしたいということなんだと若林さんは解釈します。

 

あー、そっか。家族か。家族。競争の原理の中で、絶対的な味方。ーーーp.193

社会主義のキューバで様々なものに触れ、考え出した”資本主義社会”に生きる僕たちの若林さんなりの答えです。

どんな時でも味方でいてくれるのはやっぱり家族。

当然といえば当然やと思いますが、仕事に追われてたり、普通に生活してると忘れてしまいますよね。

今やからこそ、大切にしないと、と思います。

 

キューバに行く予定の人におすすめの描写

個人的に、好きな表現だと思ったところを挙げていきます。

 

レストランを出て、カテドラル広場に向かう。18世紀に作られたコロニアルな建物と建物の間に敷かれた石畳を歩く。まるで、ドラゴンクエストの城下町を歩いているようだ。ーーーp.94

ハバナは夜も賑やかで、行き交うクラシックカーや急に踊り出す人をベンチに座って眺めているだけで楽しくてしょうがなかった。目の前のガルシア・ロルカ劇場は夜はライトアップされていて建物の装飾は何分見ていても全く飽きなかった。ーーーp.112

キューバで実際に生活している人の家に入ることができるのが嬉しかった。部屋に入ると涼しげなタイル張りの床に大きなテーブルが一つ、その横にロッキングチェアー。これぞ南国の住宅というエキゾチックな雰囲気だった。ーーーp.130

街並みの描写は本当にその通りって感じでした。

>>【ハバナ】革命広場から旧市街まで徒歩の旅でローカル巡りin キューバ

 

闘鶏場は木造のドーム形の建物だった。中に入った瞬間、男たちの完成と怒声の迫力に圧倒された。感じたことのない異様な熱気。会場内に充満する男性ホルモン。歓声と怒声はドームの中心に向けられている。その先に視線を移すと、グリーンの絨毯が敷きつめられた土俵を少し大きくしたぐらいの広さのど真ん中で2羽の軍鶏が闘っていた。ーーーp.133

闘鶏場、行ってみたかったですね。

個人的に闘鶏場のシーンはすごく好きで、読んだら絶対行きたくなると思います。

 

キューバのモヒートは日本で飲むモヒートと比べると白く濁っていて、スッキリというよりは砂糖がたくさん入っているのだろうか、とても甘かった。ミントの香りと心地よい砂糖の甘味で、酒の弱いぼくでもサクサク飲めてしまう。ーーーp.95

キューバのモヒートは圧倒的に美味しいらしいです。

僕は日本で飲んだことなかったですが、めちゃくちゃ美味しかったです。

>>『キューバで一番美味しいモヒート』をジョンレノンBarで【現地人おすすめ】

 

表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬の感想 まとめ

オードリー若林 キューバ

今、インスタグラムなどのSNSの流行で、旅先や観光先が写真目的になっているような気がします。

でも、本来は海外など普段と違う異国の地に訪れたときはこのエッセイにあるような、

・現地の人との触れ合い
・異なる文化や価値観に触れること
・それらを通して自分が感じたこと
を大事にしていきたいです。
また、海外旅行を通して自分の感性も磨いていきたいですね。
そんなことを思わせてくれるオードリー若林さんのエッセイ『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』でした。
隣の人
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